皆さん御機嫌よう。
少し前、去年の夏が終わった頃の話から。
ある日、髭面でコワモテの男性が一人ふらりと来店してきました。
彼は昨年近所に出来たBARの店主。店の領収印を作りたいが屋号は未だ無いそうす。
「秘密の店だからハンコは㋪にしようか。」
「そんなのダメですよ。」
「でも俺の名前ヒロシだから。良いんじゃない?」
「作るのは決まってからにしたらどうです?」なんて話をしていました。
帰り際、陳列棚にあるプロレス技ハンコを見つけて
「これ兄さんが作ったの?俺もプロレス好きなんだよ。」と、一転してプロレス談義で盛り上がり、それから時々二人分のコーヒーを持って来店してくれるようになりました。
とにかく彼のお店は名前がなく、いつも「一年経ったら決めるから、その時にはハンコを宜しくね。」
なんて言ってたんだけど、先日店主がいつもの様にふらりと訪ねて来て
「名前、決めたから。何か紙ある?」
と、唐突にカウンターの横にあるメモ用紙にその屋号を書いてくれました。
『待JAPAN』
サムライジャパン??
「いやいやよく見て、ギョウニンベンだから『待つジャパン』」
「え!そんな名前で良いんですか本当に?」
「大丈夫、ウケるでしょ。じゃあ宜しくね~。」
よく見て。ギョウニンベンだから。
『待つジャパン』
何だか深い意味がありそうな店名ですな。
それでは
今日もお元気で。