皆さんごきげんよう。
2021年のGWは都会の緊急事態宣言の影響か観光のお客さんが少なくて寂しい様子でした。
当店も休み中は休業し、町家改修作業に集中できて少し前進した次第であります。
毎年休み明けは来店が少ないので今年もそうかと予想していたのが、今年は沢山ご来店いただいて結構忙しい。これもコロナの影響なんですかね?
さて、そんな中で頂いたのが水晶印の彫り直しです。
ご婦人のお客様が持参なさったもので、透明度の高い上質な水晶の側面には(写真では分かりにくいですが)南画のような彫刻を施していて、なかなか手の込んだ印材。
「明治生まれで戦中に亡くなった曾祖父が使っていたハンコで、作り直して息子に渡したい。」とのこと。
明治の曾祖父が戦中に…?話を伺いながら逆算して考えると恐らく大正時代に作ったものらしいのです。
100年くらい前!?いいの?うちで彫り直しして?そんな歴史的なものを?と聞きましたが、実はこのお宅は当家と同じ小谷姓(流れは違いますが)で、同じ小谷だから信頼している、とのこと。
ありがたやご先祖様。
こういうお仕事を頂くと、私も歴史の上に立っている一人の職人なんだなと実感します。
100年前の先輩に恥じない仕事をしよう!100年後の後輩に笑われない仕事をしよう!
ではまた。
(実印なので出来上がりは載せられません。だからこの記事はこれで完結です。悪しからず。)
高知県西部、幡多郡、愛媛県南予、そして四万十市のお客様、もちろん県外の方々も、ハンコのご用命は小谷印判店へ。
お待ちしております。