大名鹿の蛇王神社

大名鹿の蛇王神社

皆さんごきげんよう。
大名鹿の蛇王神社をご存知でしょうか。

四万十市名鹿地区の大名鹿海岸は小さな湾になっていて、いつも波は穏やかで、そこには白く綺麗な砂浜がこじんまりと広がっています。
時折サーファーを見かけることがありますが、いつもはとても静かな場所。
その砂浜の向いの狭い平地に点在する民家の裏山を少し登ると、蛇王神社という霊験あらたかな社があります。

実はここ、知る人ぞ知る金運上昇の開運神社なのです。

さて、日中はまだまだ残暑がありますが朝はさわやかな秋晴れの日。
開店後コーヒーを淹れてのんびりしていると、いつもお世話になっている蛇王神社の山主の方が来店されました。
「御朱印用に押す神社印が必要になったから、急がせて申し訳ないが直ぐにハンコを二つ作ってくれ。」と急なご依頼。

(以下幡多弁で)

「どんな風に出来るか今直ぐ見本を描いて見せれ。」
「今ですか?直ぐですか?上手く出来るろうか?…。」
「かまんけん。描け。」
「えーっと蛇はこうでこうなって、こんな感じでかまんですか…。」
「よっしゃエイ!それで作れ!いつ出来る?今日中で!」
「今日ですか!?」
「そう今日。昼頃出来るか?」
「今十時前やけんど、昼はちょっと…。夕方には何とか作ります。」
「材は木か?」
「木は一日では彫るがは難しいけんゴムですけどかまんですか。でも御朱印帳にやったらその方が押しやすいですよ。」
「エイ!かまん。やれ。夕方やにゃ。宜しく。出来たら電話くれ。」

ということで、急遽大仕事になってしまいました。

前にもブログに書きましたが当店では神社やお寺用のハンコはどんなものでも手彫りで作っています。今回は印面が大きいので台木も全部一から手作りです。
見本で描いた印稿を元にして清書し、ゴム版に転写してナイフで彫っていきます。少しの切損じでも最初からやり直しです。切れ味が少しでも落ちたらその都度ナイフを研ぎ直しし、作業をすること数時間。

爽やかな秋風を感じる間もなく、時折窓の外を眺める他は一日中作業机に向かって、夕方日も落ちかけた頃やっと二つ出来上がりました。もうぐったりです。

受け取った山主さんは一言「エイ!」と喜んでくださいました。良かったー。

蛇王神社

この上に濃墨で蛇王神社と書き込まれ、その横にはかわいい蛇イラストのハンコを押すそうです。

こちらは数年前に父が作ったもの。

蛇王神社へお越しの際は是非御朱印ももらってください。

ではまた。