大相撲判子シリーズ  明瀬山

大相撲判子シリーズ  明瀬山

全国の大相撲ファンの皆様と まだそうでない皆様 特に愛知県にお住いの皆様
御機嫌よう。

今日六日目は、横綱大関の中でただ一人稀勢の里が六連勝中なのですが、琴奨菊の陰に隠れて全く注目されていません。
まあ、彼にとってはその方が気楽でいいのかな。

今回は、そんな稀勢の里などとは比較にならないくらい影の薄い明瀬山です。

彼は十両に上がったり幕下に落ちたりを繰り返しながら、八年をかけて今場所新入幕を果たした苦労人なのですが、兎に角ひたすらに地味。愛知県春日井市出身なのに、名古屋場所でもあまり注目されていません。
番付は東前頭16枚目いわゆる幕尻つまり幕内一番下ですから取り組みの順番が早くて、放送時間でいえば4時のニュースの最中で、相撲中継に移った頃には既に終わっていてなかなか登場しないというツイてなさも。

幕内に上がると、力士は自分の取り組みがくる間、土俵際で力士座布団という大きなふかふかの座布団に座って待てるようになるというのが十両から出世した一番の違いということで、彼の場合はお母さんとご親戚の方が記念に作ってくれたそうです。

折角用意したけれども幕尻の彼はすぐに取り組みがあるので、座れたのは場所が始まって三日目でした。
ところが初日二日目と勝てていたのに残念ながらその日の取り組みは負けてしまい、今日まで(二勝四敗)座布団を使ってからの勝ち星はありません。
そのうちきっと座って嬉しい、勝ってうれしい日がやって来るでしょう。

そういう小さなお話はあるにしても基本的に地味な明瀬山ですが、実は他の力士にはない特徴がありまして、
例えば妙義竜や松鳳山などは全身筋肉と思わせる身体ですが、彼は恐らくほとんど脂肪。はっきり言ってしまえばだらしない体つきなのです。
日本文化を曲解した外国映画に出てくるようなスモウレスラーは大体がそういう風だから、世界的にはこの方が馴染みがあるかも。しかもハンコにしてみると割とかわいいし。

その身体に似合わず案外俊敏な動きで、十両の時には小うるさい存在でした。
幕内に入ってどこまで活躍できるか、頑張って欲しいものです。
明瀬山