木の看板 

木の看板 

皆さん御機嫌よう。

九月半ば、当店の入っている長屋の一室に、靴修理屋さんが新しく暖簾を上げました。店名はRED CLOUD。
何かお祝いをと考ていたところ、開店してから二か月経つのに、未だに当店と間違えて靴を持ってくる方が度々来ます。
表には大きく「靴 修 理」と掲示しているのだけれど…。
そうだ、贈り物は靴の看板にしよう。これなら認知度が更に少し上がるだろうし、作ってみたかった立体物の練習も兼ねられるし。

ということで今回はその作成の覚書です。

先ずは下書き。店構えがオールドアメリカンな感じですので、古いウエスタンブーツ形に。
看板

漢字は楷書で、アルファベットは平筆書風のレタリングです。

翌日、清書した物を杉板に転写。これに彩色しただけでもよさそうだが、もうひと手間。
看板3
踵から爪先まで24.5センチ。もっと大きいのを作りたかったけど、すぐに手に入る板が25センチの杉板しかなかったので仕方がない。
周囲を切り取り、文字を浮かし彫りにしました。
看板4

杉板は彫刻してみると凄く難しい。白い部分は柔らかすぎて彫刻刀の刃が少しでも鈍ると押しつぶされて凹むし、反対に木目の筋部分はとても硬いのです。
やってないと分からないですね。

ようやく全て彫って中を赤く彩色しました。
看板5

アルファベットを白く塗って、この日の作業はここでおしまい。
看板6

翌日
漢字の周囲を黒く縁取りし、ソールを茶色のニスで一度塗り。

看板7

杉の木肌がちょっと明るすぎるので、飴色のニスを塗りました。
看板8

手書きレタリングはイイ味っすね。経年感と重厚な雰囲気も出せたかな。

こんな感じで作り、先日渡しましたら、大変喜んでいただけました。
商売繁盛間違いなし!
革靴修理は四万十市一条通 RED CLOUDへ。 ついでに看板も見てやってください。

今日もお元気で。